歯ぐきが痩せてしまうと、歯の根元が露出してしみる症状や、審美面での悩みなどが生まれます。
また、歯を支える骨にも影響が及びやすくなり、トラブルが進行すると歯周病が悪化して歯を失うリスクも高まります。
こうした問題に立ち向かう手段として、歯茎の再生治療が注目されるようになりました。
当院では、適切な検査と施術により、健康的で美しい歯ぐきを取り戻せるように努めています。

歯ぐきが後退する原因

歯ぐきが下がってしまう原因は多様です。
加齢による自然な後退のほか、歯周病の進行、強すぎるブラッシング圧、かみ合わせの不具合など、複数の要因が組み合わさっている場合が多いです。
喫煙や糖尿病などの全身的な要因も影響しやすく、歯ぐきが後退すると歯の根元が露出してしみやすくなったり、見た目の面で気になる方も少なくありません。
どのような理由で歯茎の問題が起きているのかを正確につかむには、歯周ポケットの深さや、歯周病の有無など総合的に評価する必要があります。

歯茎が後退する原因|オーデンタルケアクリニック

当院が目指す歯茎の再生治療

歯茎の再生治療は、「後退した歯ぐきを回復させる」だけを目的とするのではありません。
当院では、なぜ歯ぐきが下がってしまったのかをしっかり探り、歯周病の有無やブラッシング方法など、基本的な部分を見直しながら治療計画を立てることを大切にしています。
再生治療そのものは、歯ぐきや骨を補填する手術を行う場合が多いですが、それだけでは根本的な解決につながりにくいことも事実です。
生活習慣やセルフケアを含め、一緒に改善を図ることで、再生した歯茎を安定させやすくなります。

歯茎が大きく後退している方、歯周病で骨が痩せてしまった方、見た目が気になって思い切り笑えない方など、幅広いケースで検討できるのが歯茎の再生治療です。
ただし、歯周病が進行中の場合は、まず炎症を抑える歯周病治療が優先になります。
当院では、唾液検査や歯周ポケット測定などの検査結果を踏まえ、最適なタイミングと方法を見極めています。
もし歯茎が少し気になる程度でも、「今のうちから対策をとりたい」という方は早めにご相談ください。

歯周病との関係

歯茎が後退している方の多くは、同時に歯周病のリスクが高い場合もあります。
むし歯治療と異なり、歯周病は歯を支える骨まで影響が及ぶため、再生治療と歯周病ケアを同時進行で進めることがしばしばあります。
唾液検査などを通じて、歯周病の原因菌が多い方には3DSを用いたアプローチを加えたり、ブラッシング指導を徹底したりと、多面的に取り組むのが当院の特徴です。

再生治療で得られるメリット

  1. 見た目の改善
    歯茎が下がっていると歯が長く見えたり、歯と歯の間に隙間ができてしまったりします。
    再生治療を行うことで、自然な歯と歯ぐきのバランスに近づけることが期待できます。
  2. 知覚過敏の緩和
    歯の根元が露出している場合、冷たい水や熱い飲み物がしみる原因となります。
    歯茎を元の位置に近づけることで、しみる症状が和らぐ可能性があります。
  3. 歯周病リスクの低減
    歯ぐきがしっかり歯を覆うことで、歯周ポケットの形成を抑えやすくなり、歯周病の進行を防ぎやすくなります。

再生治療に用いる材料や技術

歯周組織再生用バイオマテリアル

歯周病が進行し、骨が吸収してしまった部分には歯周組織再生用バイオマテリアルを活用することがあります。
これは、特殊な骨置換材料を患部に移植し、本来の骨や歯ぐきが再生しやすい環境を整える手法です。
具体的には、歯周ポケット内に溶け込んでしまった骨部分を補い、失われた土台を補強するようなイメージです。
健康な骨が再生してくると、歯ぐきもしっかりとその歯を支えられるため、歯周病によるぐらつきの改善や歯ぐきの健康度向上が期待できます。
根本的に歯を守るための方法として、この材料を用いた再生治療は大切な選択肢です。

レーザー機器

再生治療を行う際にレーザー機器を使うと、出血を抑えながら不要な組織だけを狙って除去しやすくなります。
従来のメスによる切開と比べて、周囲の組織へのダメージが少なく、痛みや腫れが軽減される利点があります。
また、レーザーを当てることで患部の細菌数を減らす作用も期待できるため、傷の回復もスムーズに進みやすいです。
歯ぐきの状態や進行度に応じてレーザーを活用することで、再生治療の成功率が高まり、患者様にとっても安心して受けられる処置になります。

レーザー機器|オーデンタルケアクリニック

マイクロサージャリインスツルメント

歯ぐきの再生手術は、非常に繊細な操作が求められます。
マイクロサージャリインスツルメントとは、拡大視野のもとで精密に手術を行うための器具です。
ミリ単位のコントロールが可能となるため、骨置換材料の設置や歯ぐきの縫合も、負担を最小限に抑えながら行いやすくなります。
特に歯肉の薄い部位や、神経・血管が複雑に入り組んだエリアでは、この器具を使うことで安全かつ確実に処置を進められます。
結果として、術後の違和感を減らし、より美しく健康的な歯ぐきに仕上げやすいのが大きな特長です。

マイクロサージャリインスツルメント|オーデンタルケアクリニック

これらの材料と技術を組み合わせることで、歯ぐきを再生させたい方のご要望に応えつつ、できる限り自然な仕上がりを目指しています。

再生治療の流れ

1.検査とカウンセリング

歯茎の状態や歯周病の有無をチェックし、後退の原因を探ります。
必要に応じてレントゲン撮影や唾液検査を行い、全体的なリスクを評価します。

2.歯周基本治療

歯茎の炎症や歯石の有無を確認し、スケーリングやクリーニングで環境を整えます。
歯周病が見られる場合は、先に治療を進めて炎症を抑えることが重要です。

3.生治療の計画立案

骨が足りない部分には骨置換材料、歯茎が大きく下がっている部分には移植など、状況に応じた方法を選択します。
手術の回数や難易度は症例によって異なるため、事前にじっくりと説明します。

4.手術(再生処置)

マイクロサージャリインスツルメントとレーザー機器を活用し、必要な場所にバイオマテリアルを適切に移植します。
繊細な縫合を行い、術後の痛みや腫れを最小限に抑えられるよう配慮します。

5.術後の経過観察とメンテナンス

処置のあと、傷口が安定するまで定期的に状態をチェックします。
ブラッシング法や生活習慣の見直しなども欠かせません。
歯茎が落ち着いた後も、再発を防ぐためにメンテナンスを続けていきます。

安心して治療を受けていただくために

歯茎の再生治療は、一般的なクリーニングやむし歯治療に比べると、やや特殊な処置に分類されます。
そのため、手術に対する不安や「本当に歯茎が蘇るのか」といった疑問を持たれる方も多いです。
当院では、事前に詳しい説明を行い、術中の痛みや術後の管理方法、リスクなどを丁寧にお伝えしています。
納得してから治療を始められるよう、スタッフ一同フォローしていきますので、ご安心ください。

歯ぐきが健康ならば、思い切り笑ったり、おいしいものをしっかり噛んだりできる喜びを長く味わえます。
歯茎の再生治療は、美しさを取り戻すだけでなく、食事や会話などの日常生活の快適さにも直結する大切な選択肢です。
お口の状態をより良く保つことは、全身の健康にも関わってくるため、大きな意味があると感じています。

当院では、歯茎の再生治療を通じて、患者様が笑顔で暮らせるようサポートいたします。
気になる症状があれば、遠慮なくお知らせください。
歯周病やむし歯の予防・ケアも含めて、一緒に歯ぐきの健康を守っていきましょう。