当院では、歯がしみる、痛む、噛むと違和感があるといった症状に対応するだけでなく、将来の歯を守り育てていくという考え方を大切にしています。
今起きている症状を改善することはもちろん、むし歯がなぜできてしまったのか、再発しないためにはどうすればよいのかを患者様と一緒に考えながら治療を進めるのが特長です。
一般歯科とむし歯治療に関しての取り組みをご紹介いたします。
むし歯治療に対する考え方
むし歯は一度なると自然には治りません。
ですが、適切なタイミングで処置し、生活習慣やケアの仕方を見直すことで、悪化や再発を防ぐ可能性が高まります。
当院は「痛みを取り除いて終わり」ではなく、「むし歯ができにくいお口の環境を維持する」ためのサポートを重視しています。
治療が必要なときはしっかり治し、予防ケアに努めることで、長くご自分の歯を保ちやすくなります。
唾液検査でリスクを可視化
むし歯や歯周病のリスクをより正確に把握するために、当院では唾液検査を活用しています。
唾液の状態を調べることで、口腔内の細菌のバランスや酸性度などを客観的に捉えられます。
結果を踏まえて、一人ひとりの患者様に合ったメンテナンス計画をご案内するため、むし歯が進行しやすい方にも安心して通っていただけるのが特長です。
例えば、唾液の量が少ない方には保湿を意識したケア方法をお伝えしたり、食事やブラッシングのタイミングを調整するなど、具体的なアドバイスを行いやすくなります。
3DSによる根本からのアプローチ
むし歯や歯周病のリスクが高い方には、3DSと呼ばれる手法を取り入れる場合があります。
これは、専用のマウスピースと薬剤を使用して、お口の中にいる細菌のバランスを整えることを目指したアプローチです。
むし歯菌が多い方や歯周病菌の量が多い方でも、適切な手順を踏めばリスクを抑えられる可能性があります。
こうした根本的な視点でケアを進めることで、むし歯治療を繰り返さないように導く点が当院のこだわりです。
視覚的な説明で安心を
治療前や治療中の説明には、口腔内カメラやデジタルX線などを活用しています。
目で見てわかる形で「どの歯がどの程度むし歯になっているのか」「どの部分に歯石やプラークがたまりやすいのか」を把握することで、患者様も納得して治療を受けやすくなります。
私たちは「なぜこの治療が必要なのか」をきちんと理解していただくことが大切だと考えていますので、なるべく専門用語を使わずにやさしく伝えるよう心がけています。
治療に使用する機材と材料
歯科医療においては、患者様の大切な歯をどれだけ温存できるかが重要だと考えています。
そのために、当院では以下のような機材や材料を活用し、無駄なく的確な治療を進めるよう努めています。
歯科用マイクロスコープ

肉眼では見えにくいむし歯の初期段階や、微細な亀裂を拡大して確認できる装置です。
大きく視野を拡大することで、むし歯を起こしている部分だけを的確に削り取ることが可能になります。
「むし歯をどこまで取ればよいか」が明確になる分、必要以上に歯質を削らずに済むという大きなメリットがあります。
また、根管治療などの精密処置にも力を発揮し、再発リスクを低減できるのが特長です。
電動ハンドピース

一定の速度とパワーを保ちながら削ることができる、電動式の歯科用ドリルです。
従来のエアタービンに比べ、安定した回転数でブレが少ないため、患者様の負担を減らしながら正確に削り進められます。
むし歯部分を狙った範囲だけで除去しやすく、音や振動の不快感も少なく抑えられるため、リラックスした治療時間を保ちやすい点も特長です。
レーザー機器

レーザーを活用することで、むし歯治療や歯周病の処置をより低侵襲に行いやすくなります。
患部だけに照射を集中し、出血を抑えたり、切削範囲を最小限に留めることができるため、治療後の痛みや腫れの軽減が期待できます。
また、歯ぐきの状態を整える際にも活用し、歯肉炎や口内炎のケアを短期間かつ快適に進められるよう心がけています。
コンポジットレジン(歯科用プラスチック)

むし歯の進行具合が比較的軽度な場合には、コンポジットレジンを用いて歯の形を補う方法を提案しています。
この材料は光で硬化する性質を持ち、歯の色に近い仕上がりを得やすいので、見た目が気になる方にも適しています。
また、むし歯を取り除いた後の穴を埋める際に、削る範囲を最小限に留めやすいメリットがあります。
ただし、むし歯が深い場合には、セラミックやメタルなど別の素材を用いることもあるため、口腔内の状態に合わせて最適な方法を選択しています。
むし歯治療の流れ
- カウンセリングと検査
痛みや症状を確認するとともに、必要に応じてレントゲン撮影や唾液検査を行い、お口全体の状態を把握します。 - 治療計画の説明
むし歯の進行度合いや患者様のライフスタイルを踏まえ、どのような治療法が適切かを説明します。
場合によっては矯正や補綴など、他の専門医とも連携しながら最善策を考えます。 - 治療の実施
痛みの軽減を重視し、表面麻酔や極細の注射針を使用して不快感を抑えます。
必要最小限の範囲でむし歯を除去し、適切な材料で修復していきます。 - メンテナンスと定期検診
治療後は再発を防ぐためのメンテナンス計画を提案し、ホームケアのポイントやフッ素利用などもお伝えします。
再発を防ぐ予防歯科との連携

むし歯治療が終わった後こそ、予防歯科が重要になります。
せっかく修復した歯も、再びむし歯になってしまうと元も子もありません。
当院では、歯科衛生士が中心となり、定期的なクリーニングやブラッシング指導を行うことで、お口の健康維持を目指します。
唾液検査でリスクが高いと判明した方には、3DSやフッ素塗布を組み合わせるなど、一歩進んだケアを提案することもあります。
むし歯の再発を防ぐポイント
正しいブラッシング
フッ素やキシリトールの活用
定期的なクリーニング
生活習慣の見直し

むし歯を防ぐことは人生を豊かにすること
「歯が痛い」「しみる」といった症状は、普段の食事や会話、そして精神面にも大きな負担になります。
歯が健康であれば、好きなものをしっかり噛んで味わえますし、笑顔にも自信が持てます。
当院は、むし歯治療を通じて患者様の生活の質を高めることが使命だと感じています。
ただし、そのためには患者様の協力も不可欠です。
日々の歯磨きや定期健診を続けていただくことで、お口の状態を良好に保ち、むし歯を寄せ付けない環境が生まれます。
安心してご来院ください
むし歯は誰にでも起こり得る身近なトラブルですが、放置すれば歯を失うリスクもあります。
当院では、痛みや不安を最小限に抑えながら、患者様に合った治療方法を提案いたします。
デジタルX線やマイクロスコープなどを活用し、細部まで丁寧に検査を行い、必要な箇所だけを的確に処置します。
また、唾液検査などを通じて患者様自身にもリスクを実感していただき、専門家の視点で対処法を一緒に考えていきます。
当院は、むし歯治療を「歯を削って詰めるだけ」のものにしたくありません。
治療後のメンテナンスを積極的にご案内し、唾液検査や3DSなどを組み合わせることで、むし歯の再発を抑え、より健康な状態を長く保つことが目標です。
「何かあったらすぐ相談できる」「行くたびにお口がきれいになる」そんな信頼関係を築ける場所として、スタッフ一同、お待ちしております。
大切な歯を守りたいと考える方にとって、当院が頼りになる存在でありたいと願っています。